死亡事故と被害者参加制度

 交通事故でご家族を亡くされたご遺族は、「被害者参加制度」により、裁判所の許可を得て、加害者(被告人)の刑罰を決める裁判(刑事裁判)に参加することができます(当サイトの「被害者参加制度」のページもご参照ください)。今回の私のコラムでは、「被害者参加制度」を取り上げます。

1 被害者参加制度の利用と援助

 交通事故被害者のご遺族は、検察官を通じて、裁判所に対して加害者(被告人)の刑事裁判への参加を申し出て、裁判所の許可を得て、刑事裁判に出席することができます(刑事裁判に参加する被害者やご遺族は、「被害者参加人」と呼ばれます)。被害者参加人は、刑事裁判に参加する場合、弁護士に委託することができます。経済的に余裕がない方には、国が弁護士の費用を負担する「被害者参加人のための国選弁護制度」もあります(当弁護団では、ご遺族の被害者参加のサポートを無料で行っております)。また、被害者参加制度を利用して刑事裁判に参加された方には、国が旅費等を支給する「被害者参加旅費等支給制度」があります。

2 被害者参加人ができること

・被害者参加人は、傍聴席からではなく法廷内に座り、正に事件の当事者として刑事裁判の公判期日に出席することができます。

・例えば示談や遺族への謝罪の状況などのいわゆる一般情状に関する事項について、証人を尋問することができます。

被告人に質問することができます。

事実または法律適用に関する意見(例えば、「被告人を懲役○年にしてもらいたい」といった量刑に関する意見)を述べることができます。

 当弁護団では、被害者参加のサポートを無料で行っております。交通事故で大切なご家族を亡くされ、被害者参加の制度の利用をご検討されている方は、ご気軽に当サイトにお問い合わせください。

弁護士 藏 田 貴 之

 

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